『失われた20年は本当なのか』 日本データジャーナリズム・アワード2013を受賞しました

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(賞の盾と副賞のクリスマスケーキとともに。上段左から、ジャーナリスト:伊藤(ハフィントンポスト)、エンジニア:堀池(時事通信)、デザイナー:清水(東京グラフィックレコーダー、Yahoo!JAPAN)、ケーキに埋まっているのがアナリスト:五味(京都大学))

賞を頂きました。微妙に本職じゃないところで!

いきなりですが受賞した作品の紹介です。下のサイトを訪問し、いくつかの設問に回答してみてください☆ 

http://tokyo-graphic-recorder.com/g/

さて。

川島様、念波さんこと山本様にご紹介頂いて、日本ジャーナリスト教育センター主催の「日本データジャーナリズムキャンプ&アワード」に参加させて頂きました。同イベントについて詳細はこちら。

http://jcej.info/djc2013/

データジャーナリズム」というのは、主催の藤代様によると、「今回は枠にはめないためにあえて定義しない」ということだったのですが、私の理解では、「数量データの収集・分析にもとづき、直感的に分かる視覚表現を活用し、基本的にはWebを利用した、報道」というようなものだと思っています。下記に事例が紹介されています。

http://diamond.jp/articles/-/44138

このキャンプ・アワードは、「ジャーナリスト」「アナリスト」「デザイナー」「エンジニア」の4人一組でチームをつくり、11月30日・12月1日の二日間の「キャンプ」のあと、実際にデータジャーナリズムを実践し、作品をWebに公開し、アワード(賞です)にエントリーする、というもの。私はアナリスト(=データ収集・分析担当)として参加しました。詳しくは2014年始めのほうのヤバ研メルマガにて報告させて頂く予定ですので、ここでは簡単な感想だけ。

楽しかったです。これまでに報道の方、Web技術者の方、それにデザイナーさんとも、少しは接点はありましたが、取材されたり仕事を依頼したりすることはあっても、チームを組んで何かをする、という経験がなかったので新鮮でした。持っている技能の違いは当然ですが、ものの見方がそれぞれ違うので、その違いを生かして目標を達成するべく協力するのが刺激的で、ジャーナリズムほにゃららとは別に、今回参加してよかったなと思っているところです。

また、そもそもが「ジャーナリズム」つまり「報道」なので、普段の「研究」とは違い、私の分析や自分たちの作品が「報道」として、おっとこれ以上書くとメルマガのほうでネタがなくなってしまいますのでこのあたりで(笑)

あ、でもいっこだけ。ジャーナリズムというと、私にはツイッターでのフォロワー数を劇的に伸ばしたこちらの連続ツイートでジャーナリストのみなさんに喧嘩を売ってしまった過去がございまして(冷汗)、まさに「だったらお前がやってみろ」的なアレなのですけれど、こうやって少しだけジャーナリズム的なものに参加して少しだけあのそのはい、続きは後ほどメルマガで!

 

改めまして作品はこちら。

「失われた20年」は本当か 

by Gg(グループG)こと、『失われた20年は本当か』制作委員会

 

少しだけまじめなことを言いますと、上記サイトは全体としては「いろいろな側面をよく見てみればそんなに失われてなかった・・・のかも?」くらいの雰囲気でつくっていますが、ここで取り上げたいくつかの指標について、80年代に比べて90年代・2000年代が悪化しているのは事実です。株価はいわずもながなですが、人々の将来への希望や、自殺、失業、年金財政、半分近くの業種の生産などがそれにあたります。分析を担当した私としては、私たちの住む日本という社会について、悪化も改善もきちんと認識したい、他の人にもそうしてほしい、と思っておりますし、確かに改善傾向ではあるけれどまだまだ十分じゃないでしょう?ということも、きちんと認識しておきたいと思っています。今回とりあげた指標の選定は基本的には私に責任がありますので、「どうして名目ではなくて実質の総生産を使ったのか」とか、「成長率ではなくて総額を採用したのか」とか、「他にこんな問題があるではないか」といった意見をお持ちの方には、ぜひ、ご自身でそれらのデータを集め、チャートを描き、インターネットで公表し、私たちの作品に対する批判・反論・疑問を展開して頂きたいと、これは本気で思っております。

 

話は変わりまして。アワードで発表された全作品について、投票の参考にするために勝手に5つの評価項目を設定し、まったく私の主観でもって5段階評価しました。それをレーダーチャートに(だってほら可視化しろっていうから)したので出しておきます。異論・反論・質問・説明の要求等は募集しておりませんがお寄せ頂きましたら反応するかもしれません。

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川俣様、念波様はもちろんのこと、日本ジャーナリスト教育センターの藤代様はじめ主催者の皆様、橘様はじめ学生運営委員の皆様、スポンサーの皆様、チームメイトの3人に感謝申し上げます。何度も宣伝しますが詳しい報告を後ほどヤバ研メルマガに掲載いたしますのでぜひご覧ください!

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