意外に辛みと相性がいい。ドイツ・リースリングと料理の相性を試してみました
ドイツの半甘口リースリングと料理の相性を研究してみよう、と思い立ち、二日にわたっていくつか料理を合わせて相性を調べてみました。ワインはこちらのカビネット。これくらいの甘さが料理には合わせやすいでしょうし、暑い時期でもごくごく飲めます。
リースリングといえば繊細で高貴な香りと綺麗な酸味、よいものではそれとミネラル感の組み合わせが特徴です。そこであっさりめが合うのかなぁと思っていたのです。ところが、いつものワイン屋さんで料理との組み合わせに非常にこだわりのある店員さんにこの話をしたところ、「中華料理のような甘辛系のものとよく合いますよ」とのこと。ほんとかなぁと思いつつ、素直に試してみることにしました。一日では試しきれなかったので二日で。以下、一人でリースリング1本をあけて試した感想です。
第一ラウンド
■白カビチーズ(ブリー)
- 素直に合う
- チーズのまろやかさでワインのさわやかさが引き立つみたいだ
- ものすごくいい、というほどではないけれど、安心して合わせられる
■パルミジャーノ・レッジャーノ
- 今回は8年熟成のもの
- なかなかいい
- チーズのエキスをうまく広げて膨らませてくれる
- フレッシュさを追加するはたらきも
- あとあじもじんわりいい
■鶏レバーペースト
- 可もなく不可もなし
- わざわざリースリングと食べなくても、と言う感じ
- おとなしく赤ワインと頂きましょう
■ヴァイスヴルスト&マスタード
- これは鉄板
- マスタードは是非あったほうがいい
- マスタードの酸味と引き立てあうみたい
- ヴァイスヴルストに入ってるハーブとも好相性です
第二ラウンド
■桃ハム
- なかなかいける。食べると飲みたくなる
- 桃の甘さ、生ハムの旨みと塩味にワインの酸味で足し算完成
- そもそも生ハムだけでも合いそうだけど(笑
■豆腐のみそ漬け
- 悪くはないが特別良くもない
- 甲州の方があいそう
- カビネットに合わせるには甘さ控えめのほうがいい
- 思いのほか赤味噌のみそ漬けが合った
- 白みそのほうも甘さを抑えれば合いそうな気がする
- ちなみにレシピはこちらから。
■ペンネ・アラビアータ
- ばっちり!
- トウガラシの辛さでリースリングの甘味が引き立つ
- ワインのほうをよく冷やしておかないと甘すぎるかも
- トマトソース全般とは相性がいいのかもしれない
- トウガラシの辛さ、パスタ全体の塩味、トマトの酸味とうまみに、リースリングの甘さで足し算完成
- ちょっとワインが進みすぎる危険が(笑)
■豚モモのソテー・ジンジャーフルーツソース
- ソテーと言うよりポワレになってしまった
- 甘辛、ということでここでは果物の甘さと生姜の辛さ
- これもなかなかいい
- リースリングは生姜の辛さとも相性がいいみたいだ
- ワインと料理の合わせ方の原則のひとつ、「同じ産地」の理屈で行くと、シンプルな豚肉料理をドイツやオーストリアではよく食べるような気がするので、仕上がりが白っぽい豚肉料理とはいけるかも
- 今回はバターをたっぷり使ってコクを足してみたのも、リースリングの綺麗さが引き立っていいみたいだ
もうちょっとドイツ料理を調べてみたらいいかもしれません。オーストリアのシュニッツェルとかも合いそうですね。和食ではどうかなぁ。甘辛というとしぐれ煮とか牛丼とか?うーん、ちょっと怖いかも。以外に漬物に合ったりしそうな気もしますね。リースリングのマリアージュ、もうちょっと研究してみます。